令和7年度 社会福祉連携推進法人共創福祉ひだ 業務評価

2026年(令和8年)6月8日(月)古川いこい集会室において、社会福祉連携推進法人評議会構成員により、令和7年度社会福祉連携推進法人共創福祉ひだについての意見具申及び業務評価が行われました。
 

1.評議会開催日

令和8年6月8日

2.評価項目

(1)社会福祉連携推進方針に照らした個々の業務の実施状況・費用対効果について

地域福祉支援業務
  • 「共創福祉ひだ」のホームページを運用し、ブログを投稿して地域住民や社員法人職員へ事業状況を報告している。
  • 福祉サービス事業所ピース作品展の紹介を評価する。
  • 各種SNSでの情報発信に努めている。
災害時支援業務
  • 災害に関する教育・訓練を支援する方針について、まだまだ整備体制が万全とはいえず、今後の取り組みに期待する。
  • ビジネスチャット(Microsoft Teams)を活用し、各法人のBCP(事業継続計画)をクラウド上で即時閲覧可能にした体制構築を評価する。これは発災時の情報アクセス性を飛躍的に高めるものである。  一方で書類の膨大化は看過できない。マニュアルが厚くなるほど、極限状態での迅速な意思決定は困難になる。今後は、共創福祉ひだが主導し、情報の「簡素化・スリム化」を行うべきである。チェックリスト化や動画マニュアルの導入など、形式から機能への転換を図り、真に「動けるBCP」へと再構築することが求められる。
経営支援業務
  • 令和5年度の現状分析、令和6年度の経営改善計画に基づき、令和7年度の実行支援業務については、本年度大きな成果を上げたことを評価する。  吉城福祉会の黒字化に加え、神東会がショートステイ廃止という苦渋の経営判断を経て、赤字幅を前年度より確実に縮小させた点は、経営の自律性が高まった証左である。外部の視点を取り入れることで、管理職のみならず一般職員にまで「経営意識」が芽生え始めたことは、昨年度この会で「業務改善にはリーダーの意識改革が重要である」と説いたことであり、中長期的な組織の強靭化に直結する。
  • 事務の集約化や効率化を行なっているが、まだまだできることを進めると良い。
貸付業務
  • 実施なし
人材確保等業務
  • ハローワーク高山でのミニ面談会に参加し、求職者との接点を作り地域に根ざした採用基盤として機能していることを評価する。
  • 法人本部の意見交換会を開催したことを評価するが、他の職種についても同様に勉強会と意見交換会を行うよう進めてほしい。
  • 社員法人合同の視察研修(障がい分野)を行なったことを評価する。
  • 地元にできたコ・イノベーション大学(CoIU)との意見交換会をおこなっていることを評価する。
  • 職員向けにPC操作研修を行なっていることを評価する。
  • ごちゃまぜ研修に共創福祉ひだが関与していることを評価する。多職種連携の深化は、個別の専門職による「孤立した支援」を「地域一体となったチーム支援」へと変革させる。ただし、研修成果の最大化には課題も見える。参加者が個人の学びに留めず、自施設内で知識を共有・制度化する仕組みが不可欠である。「一人が学び、残りの九人が知らない」という状況を脱し、組織的な知見として定着させることが、地域福祉の質を底上げする鍵となる。
物資等供給業務
  • 一括共同購入などはなかったようだが、物資供給などで共同購入できるものがないか調査研究を行うように。
  • 直接的な物品の共同購入実績はないものの、ICT機器導入支援を通じた「間接的なコスト削減」を評価する。
※ 各業務の改善点や費用対効果等について意見を求め、当該意見の内容を上記に記載する。
 

(2)事業報告書の内容について

各種取り組みがされており、このまま連携を推進していただきたい。
※ 事業報告書の記載内容について意見を求め、当該意見の内容を上記に記載する。
 

(3)全体評価

適正に運営していると認める。特に以下3点について提言する。
  • 医療・福祉連携のシステム化と地域格差の解消: 岐阜県国民健康保険地域医療学会への登壇など、医療側との接点は増えているが、依然として現場レベルでは「属人的な繋がり」に依存している。神岡地区には「高原ケアネット」という成功事例がある一方で、古川・宮川地区には同様のシステムが欠如している。この地域間ギャップを埋めるべく、ごちゃまぜ研修などを通し個人間に依存しない「システムとしての医療・福祉連携」を構築すべきである。
  • 共同研修プラットフォームの構築: 小規模事業所にとって負担の重い「法定研修」を、共創福祉ひだが主体となって共同実施することを強く推奨する。これは社員法人のコスト削減に寄与するだけでなく、地域全体のケアの質を均一化する「教育インフラ」となる。さらに、この研修を非社員法人にも開放することで、地域のリーダーとしての地位を確立できる。
  • DXコミュニティ「やさデジ」の拡張: 「やさデジ(やさしいデジタルひだ)」を通じて培われた緩やかなネットワークを、他の社会福祉法人など非社員法人へも戦略的に拡大していただきたい。ICT研修や「NotebookLM」等のAI活用による生産性向上事例を地域全体で共有することは、人口減少下でも「誰一人取り残さない」福祉供給体制を維持するための、唯一無二の手段である。
社会福祉連携推進法人としての役割は、守りの「効率化」から攻めの「地域リノベーション」へと移行しつつある。共創福祉ひだが、今後も飛騨市、そして全国の福祉経営の羅針盤となることを期待し、本評価とする。